早春から初夏にかけて、筑後川沿いの野菜販売所には「葉わさび」が並びます。
大山・津江あたりが産地のようで、渓流の解禁と共に毎年楽しみにしています。
わさびと言うと思い浮かぶのが刺身などにつける緑色のペースト。
ご存知のとおり、あれはわさびの根をすりおろしたものです。
実はわさびは根も葉も茎も全てが食用。
葉や茎の部分を山菜として食べるのが葉わさびです。
早春のこの時期は、小さな白い花をつけた柔らかい花穂がメイン。
初夏になると花もなくなり、葉や茎も大きく育ち堅くなります。
食べ方はおひたしや醤油漬け、酒粕漬けなどが一般的ですが、今回は私のオリジナル。
一番簡単な方法を紹介します。
まずは買ってきた葉わさびをよく洗います。

続いて手で5cmほどに千切ります。
これは、断面積を大きくして辛味成分を引き出しやすくするため。
数本を掴んで捻じれば簡単に切れます。

塩を振ってしばらく置き、強く揉んで絞ります。
だいたい3分の1程度になるでしょうか。

絞った葉わさびを密閉できる容器に入れ、ひたひたになるようにポン酢を入れて冷蔵庫で1日寝かせます。ポン酢の種類はお好みで結構ですが、醤油やダシの味が強すぎないもののほうが合うようです。

写真はあり合わせのものですが、私はよく「かぼすポン酢」を使います。
さわやかな酸味とカボスの香りがわさびの辛味を引き立ててくれます。

絞ってすぐは辛味も匂いもありませんが、一晩経つとだんだん辛味が出ます。
熱いご飯に乗せてもいいですし、日本酒にも良く合います。
家内のママ友に進呈したところ、旦那様のビールを一本増やしてしまったそうです…(笑)
福岡市の近郊では、佐賀県七山村産の葉わさびがスーパーに並ぶことがあります。
もし近くで見つけたら、皆様もどうぞお試しください。
さて、余談ですが…。
津江あたりの渓流沿いにはわさび田があるところが数箇所あります。
この近辺は山菜やわさびに限らずしいたけなどの産地でもあります。
近年、これらに手をつける不心得者がいるとの事で、駐在が山中を巡回しています。
数年前、私も職務質問を受けました。
地図を見ながら支流を探していた時で、川からだいぶ離れていたため、のっけから不審者扱いでした。釣具と遊漁券を見せて納得してもらいましたが、とても不快な思いをしました。
確かにこちらに非はないのですが…。
李下に冠を正さず
どの渓流でも同様ですが、不要なトラブルを生まないために、駐車場所は地元の方の邪魔にならないように注意し、くれぐれも遊漁券は携行するようにしてください。
また、渓流でわさびを見つけた場合、それが自生なのか栽培しているのかを見極めた上で採取するようにしてください。
そして、山の恵みを頂く場合には、他の山菜と同様に、何割かを残し、決して根こそぎ取らないでください。
根を取らなければわさびはまた生えてきます。場所を覚えておいて次の年また少し分けてもらいましょう。
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コメント
場所は違うけど農産物泥棒の話は筑後平野でも聞きますね。モラルの低下はいろんな場面で聞きますが、困ったものですね。
農産物泥棒は悲しいですね…。
私も実家は農家なので気持ちが良くわかります。